プレバト風俳句 4「摩周湖の写真」を見て一句 Haiku,Japan,Lake ,Masyu リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 3月 14, 2022 次の摩周湖の写真を見て一句夏木立ち 青き摩周湖 神秘なり2017年夏、大阪からツアーに入って道東の旅に出ました。摩周湖は一度は行ってみたい憧れの所でした。その日は曇りがちの日、小雨さえパラパラと降ってきました。何か神秘的なものを感じました。Over grove in summer,Foggy Lake Mashu is a mystery.at Hokkaido,JApan. リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
オスカー・ワイルド作「サロメ」と原田マハ作「サロメ」の感想文 1月 11, 2023 年末『サロメ』にはまってしまった。 以前よく絵の展覧会に行っていた時、宗教画みたいなものを訳も分からず見たものだ。 聖書のことなど何も知らず、知ろうともせず、『サロメ』って何なの気持ち悪いねって, 見たくないもののうちに入れていた。 でも、頭の中にひっかっかていたのだろう。 図書館で書棚を見ていたら、原田マハ著『サロメ』という本が目に入った。 私は少しでも利口にならねばならないと思ってその本を借りて帰った。 私は原田マハの筆力にぐいぐいと引き込まれていった。 原田マハは美術に造詣が深いので、聖書のことを書いたのではない。 今から丁度100年前、19世紀の終わりに突如として現れ、それまで誰もが描いてない独特のペン画を描いた、という夭折の画家について書いたのだ。 その夭折の画家の名前は、オーブリー・ビアズリー。 彼はオスカー・ワイルドの「サロメ」という戯曲に、挿絵を描く。 その挿絵の特異性が、オスカー・ワイルドの「サロメ」という本を有名にする。 原田マハの書き方では、挿絵が戯曲を凌駕するというふうに描かれている。 ビアズリーの絵があったがゆえに、オスカー・ワイルドの戯曲は有名になったのだと。 私は頭の中で自分なりにビアズリーの絵を想像し、ビアズリーの挿絵を見たいと思った。 幸い、岩波文庫・福田 恆存訳・ ワイルド作の「サロメ」が図書館にあった。 その本の中に、ビアズリーの挿絵が18枚入っていた。私はむさぼるようにその挿絵を見た。 原田マハの小説から私が想像していた絵とは違っていて、少しがっかりしたが、それは ただ私の思いこみが、現実の絵と違っていたということだけで、ビアズリーの挿絵が当 時の人を驚かしたという事実は動かない。 私は、 福田 恆存訳・ワイルド作の「サロメ」を読んだ。 面白い。決して挿絵には負けていない。 100年前のワイルドは、男色の罪で監獄に入れられたり、晩年は不運だったらしい。 100年たった今、ジェンダーレスが普通になりかけている。 今の世にワイルドが生きていれば問題はなかったのだ。 私の好きな王エドロのセリフを引用しよう。 「不思議... 続きを読む
連載小説 秘められた青春 芙蓉と葵 (2)-2 10月 31, 2022 この小説はフィクションです。 (2)ー2 日比谷花壇大船フラワーセンターの温室で撮った花 (2022/6/20/写す) (2)-2の登場人物 紺野 芙蓉 東京の大家さん 梶原響子 大学4回生 下宿人 フランス語科 鈴原美鈴 短大2回生 下宿人 英文科 大家さんは、戦争未亡人だった。彼女は敷地内の離れの方に会社勤めの一人息子と住み、広い母屋の方を三人の女子学生に貸していた。芙蓉は、二階二部屋、下一部屋のうちの二階の東向きの部屋を借りた。 芙蓉のほかの二人の住人の内、一人は四年生大学の四回生だった。この人は二階の西側の部屋を借りていた。下の階にいるのは、同じ短大の二回生だった。 芙蓉はまE 短大に入ったのですって。上がって」と言っていきなり部屋に招じ入れられた。 出窓のある洋室にベッドが置かれ、ピンクのフリルのついた小花模様の可愛らしいベッドカバーが掛かっていた。そのそばには、洋風の背の高い電気スタンドがあった。芙蓉は一人掛けのソファーに座り、響子は勉強机の椅子に腰かけた。 部屋には香水の香りが漂い、響子は綺麗に化粧していた。 「私これから出かけるの。夜遅く帰ってくると思うけど、気にしないでね。もう私、3年生のうちにほとんど単位とったので、今年は卒業論文とあと二科目とったらいいの。私フランス語専攻だけど、あなたは何?」 「私は国文です」 「あら、そうなの。折角なら外国語とった方がいろいろ面白いのに」 「はあ」 芙蓉は思ったことをつけつけいう響子に驚き、これが都会というものかと思った。 「これから、あなたにもいろいろお世話になると思うけど、よろしくね」 と言って、コーヒーをサイフォンで入れてくれた。粉のインスタントコーヒーしか家では飲まなかった芙蓉は、これが上流社会というものかと恐縮した。 芙蓉は自分の部屋に帰った。芙蓉の部屋は和室で、布団を敷いて寝ることにしていた。お化粧はまだしたことがなかった。 階下の台所は、三人で共同で使うことになっていた。 芙蓉はご飯を炊くために台所に降りて行った。 すると下の住人が、お鍋を洗っていた。同じ短大の... 続きを読む
2022年1月18日 西行の和歌(藻塩焼く浦のあたりは立ち退かで・・・) と 自作小説 2 1月 17, 2022 藻塩焼く浦のあたりは立ち退かで 煙あらそう春霞かな 西行 砂浜に立っている男女の前には、霞に覆われた海が広がっていた。 浜辺に打ち寄せる波の音は優しかった。 浜辺のはずれで、流木を焼く煙が、空高く立ち上っていた。 美沙子は、心地よい興奮に身を任せながら恵三の腕にそっと手をかけた。 恵三はしばらくすると、美沙子の手を振りほどくように腕を抜いた。 「いやなのね」 「いやということはないが、目立つよ」 「誰もいないのに!」 「用心にこしたことはないよ」 「じゃ、いつものようにホテルでお別れしたらよかったのに!」 「君があんまり海へ行こうと誘うものだから」 「じゃ、もう腕は組まない。でも、あそこの岩に腰掛けて、もう少し海を見ていたいわ」 「いいよ」 美沙子は恵三を促すように先に立って歩き始めた。 二人は岩場に身を隠すように腰かけた。 二人の足元で、波が飛沫をあげていた。 美沙子は、恵三のご機嫌をうかがうように横顔を眺めた。 「ねえ、今何を考えているの?」 「仕事のこと考えていた。明日から新しいプロジェクトが始まって忙しくなる」 「新しいプロジェクトって、どんなもの?」 「うーん、君に言っても分からないと思う」 美沙子は、ぐさりと胸に刃を突き付けられたように、落胆した。 恵三の全てとともに歩んでいきたいのに、恵三の方ではそれはどうでもいいらしい。 美沙子の肉体が欲しいだけなのだ。 「そろそろ帰らなくっちゃ」と恵三は立ち上がった。 「もうちょっと、あなたと居たいわ」 「今日は約束があってね」 「何の約束?」 「ちょっとね」 恵三は背中を見せて歩き始めた。 美沙子は仕方なく立ち上がって恵三に従った。 砂浜に降りて、美沙子は恵三にすり寄っていき、肩を並べて歩き出した。 「ちょっと離れてくれないか。向こうからくるカップルは同僚かもしれない」 恵三は小声だが怒るような調子で言った。 美沙子は慌てて恵三から離れた。 恵三は、早足で歩き、どんどん美沙子を離して行った。 美沙子は歩くのをやめた。 涙で覆われた目に、流木を燃やす煙が、浜の遠くで立ちのぼるのが見えた。 続きを読む
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